■2025年1月27日(月)
デイヴィッド・ルイスについて、少し調べる。久しぶりに分析哲学関連の本(野上志学『デイヴィッド・ルイスの哲学』)を読んだが、やはりこの分野、特に可能世界論が一番面白い。
möeのライヴ動画がYouTubeで公開されており、観たらかっこいい。
寝る前に旋頭歌を作る。二者間の問答を前提とするため、どうしても奥行をどれだけ出せるかという課題がのしかかる。かつてキャラクター的なものをいかに排除するかということを考えてきたので、この辺りの創意は自分の中で相応に難物となっている気がする。
結局ほとんど手つかずになっているテキストゲーム制作もそろそろどうにかしたいが、その前にトムスンとアイヴァスは片付けたい。今年中を目途にどうにか。
■2025年1月22日(水)
今日は何故か世界の時間の流れが早く感じられる一日だった。年に数度そういう日があるが、帰宅の途上など置き去りにされたような気さえするほどだった。
とはいえ、仕事は捗らず。色色と制約が多いと動かしようもなく厳しいところがある。
五十嵐一『知の連鎖』を読み始める。大変面白し。他の著作も読みたいが、今月は最う本は買っていられない。と言いつつ、急に森敦が気になって何冊か注文してしまった。
■2025年1月20日(月)
土日の間は気の赴くまま、読者に耽る。結果、夜中に起きて、慌てて料理やらを済ます。
お蔭で、ゴミを出し忘れずに済んだのは僥倖だったかもしれない。
仕事の方は追加の発注がまとめて来たので在庫を出したり、その他諸諸の手配をしたりと雑事を処理したくらいで、全く集中力を欠いて捗らず。
オストヴァルトにゲーテの影響があり、そしてそのオストヴァルトからはユングへ影響があるらしく、ドイツロマンティシズムを経由してヘルメティズム~キミアを通じた精神の〈ケミアトリア〉の系譜というものが描けそうである。
■2025年1月17日(金)
仕事はあまり捗捗しくはなく、壁に対するような心地でいる。問題意識を巧く共有するプロセスがないとなかなか処理しがたいところがある。
社長は打ち合わせが上手くいったらしく、調子の好いことを言っていたが、こういう時は決まって失敗するので注意を要する。
帰宅後、2週間ぶりにジョギングへ出る。いつも近所を20~30分程度走っていて、最近はペースを落とさずに走れるようになってきたものの、やはりブランクがあると途端に疲れる。
日記を書くのは〈意味のなさ〉の発見に繫がるような気がしてきている。有益なものなど何もなければ、或いはそうであればこそ、何物にも代えがたいものがある。日常とはそうした気分の基体なのではないかと惟う。卓越も競争もない時空。
SNSは劣等感と強迫観念で加速された粉飾の競い合いであり過ぎる。そういう時間の流れとは違う時間を考えないといけないような気がしてならない。つまり、〈カイロス〉であるが、バタイユとは異なる思索を通じて。
■2025年1月16日(木)
昨日幾んど寝ずにいたせいで、朝は寝坊してゴミを出しそびれる。
午後から仕事の用で武蔵浦和へ。取引先より契約について説明を受けた後、業界の新年会で弊社の商品を同業他社の何方かが褒めていたとの話があった。また、小売店でもそれなりに評判を呼んでいるとの由。ありがたい限り。
ところで、武蔵浦和駅の高架下に入っているスーパーの、更に一隅に海外輸入品を扱うバッタ屋めいた店があり、賞味期限の近い品などを格安で売っているのだが、どこか庶民版カルディのような趣がある。帰路、何となくグァバジュースを購う。
往復の車上、社長と別件の相談をしつつ移動していたのだが、いつも帰りの車窓から見える団地の向うの夕焼けが鮮烈で、寂莫とした情趣を興られる。
帰宅後、注文していた眼鏡を受け取る。余り似合わないが、まぁ何でもいいかと思う。
■2025年1月15日(水)
「メタファー」のサウンドトラックと『本なら売るほど』という漫画を買った。
「メタファー」はアトラスらしさを保ちつつ新奇性をもたせた良作で、せっかくならそのコンテクストとアンテルテクスチュアリテを読みこなすための「「メタファー」を遊ぶためのブックガイド」でも作ろうかと思ったが、やり始めたらキリがなさそうである。
『本なら売るほど』は仕事中にエゴサーチしていたらたまたま見つけ、古本屋がテーマということで購入。話柄はいくらか小ぶりな面はあるが、その小ささが心地よい傑作。取り分け、巻中最後の第6話は出色の出来で、本を媒介にした偶発性を告発する鋭利な感性を窺わせる。この苦しみこそ本の両義性の一側面。
冬の寒さもあって、仕事の捗らなさに虚無を覚える今日此頃。
知の伝達と身体化――恆の世も難しい問題ではあるが、不確実性を前提に経験を不断に再構築しなければならない現場に対して、部外者の立場から考えるとなると一層困難を極める。
晩御飯にたこ焼きを食べた後、蒸しケーキを作って食す。うまし。